ルソー診療所は、ルソー地区で唯一の医療機関です。地域住民は主に零細農業を営んでおり、経済的に不利な状況におかれている人々も多数います。このような状況の中、同診療所は通常よりもはるかに安い診療費で住民に医療サービスを提供しており、地域の人々にとって非常に重要な医療機関です。 しかし、同診療所には婦人科および小児科を専門に扱う病棟がなく、一般の診療所内で、妊産婦検診や分娩、小児診療を行わざるを得ない状況にありました。このため、効率性の面で問題があるばかりでなく、抵抗力の弱い妊産婦や子供が、感染症などの治療のため診療所に訪れている一般の患者と、待合室や入院病室等を共有せざるを得ず、院内感染等の危険性がありました。 本計画では、産婦人科および小児科を持つ病棟1棟を建設するとともに、分娩台や、小児用ベッドなど必要な機材を購入しました。これにより、より充実した産婦人科・小児科診療、入院等のサービスの提供が可能となり、経済的に不利な状況に置かれる農村部の人々の医療環境が大きく改善されることが期待されます。
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